警視庁物語 遺留品なし

(C)東映
シリーズ第11作。 アパートの一室で殺人事件が起った。被害者は、坂井久子という電話交換嬢で、遺留品はなかった。株券も通帳も手をつけずに置かれてあった。聞きこみが始まった。被害者は株券を買いこんでおり、同じビルに勤めている須貝という男とつき合いをもち、最近は生理学教室で研究をしている池某なる男とも交際があるということが分った。また、株券のほかに無記名投資信託を相当額もっていたことも分った。犯人はそれを狙ったのだ。被害者は二十九歳という年齢から推してみて結婚を急いでいたらしく、結婚相談所で生理学教室員という婚約者を見つけて喜んでいたという話だ。須貝のアリバイは成立した。あとは、池某を割り出すことだ。

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